ワニの食事風景は力強く豪快です。
ときには、ヌーやシマウマなど大型の動物も捕らえて餌としています。
ワニの食事にはどのような特徴があるのでしょうか?
ワニは獰猛な肉食動物
ワニの中でも、クロコダイル科のナイルワニはとても獰猛で気性が荒いことで有名です。
彼らの敵は同じクロコダイル科のワニ、カバ、武器を持った人間以外にはいないとされています。
つまり、この数少ない天敵以外は餌として捕食することがあるということです。
ワニは淡水域の生態系ピラミッドの頂点に君臨する動物の一種なのです。
子どものワニは昆虫や甲殻類を食べ、成体になると魚類やカエルなどの爬虫類、貝類、鳥類、小型から大型の哺乳類を食べ、とても食性に富んでいます。
ワニは餌を咀嚼することができないため、ほとんど丸呑みしてしまいます。
その代わり胃酸がとても強く、ふたつの胃で消化しています。
最初の胃の中には石があり、これで餌を細かくしています。
ワニが噛む力は1~2トン程度といわれており、動物の頭蓋骨を割るほどの圧力があります。
歯は折れたり欠けたりしても、新しく生え変わります。
魚食性に特化した種類も
ガビアル科のワニは細長い口が特徴です。
水中での抵抗を減らし、素早く魚を捕るために発達したといわれています。
大型の哺乳類を咥えたり暴れる獲物を押さえつけたりするには適していないため、危険な狩りはせず主に魚を食べています。
他の種類のワニよりも脚が強くなく陸上で走ることが苦手ですが、水中でうまく泳ぐことができます。
ワニの狩りと食事
ワニは水辺に潜み、餌となる動物をじっと待ちます。
移動中の動物がワニの攻撃の範疇に入ったら、とても素早いスピードで獲物を捕らえて水中に引きずり込みます。
ワニの餌となる哺乳類のほとんどはワニよりも早く走ることができるため、逃げられる前に水中で溺れさせるのです。
噛んだまま回転し獲物を混乱させ、致命傷を負わせます。
一度満腹状態になると、何ヵ月もの間餌を食べなくても生きることができます。
尻尾に脂肪を蓄えることで生き延びているといわれています。
まとめ
野生のワニの食性はとても豊かですが、飼育されているワニは鶏肉や馬肉、ウサギ、ネズミなどを主に与えています。
個人で飼育する場合は、餌代が高額になるようです。
ワニの餌やりを見ることができる動物園もありますので、豪快な食事風景を観察してみるのも面白いですね。